仕事
今年もメルペイのコード決済チームに在籍しており、主に外部パートナーさまとの接続や、既存のプロダクトの部分的な改善を多く行っていた。今年関わっていたプロジェクトは去年より小粒のものが多く、その点では達成感はやや少なかった。ただ、今年は自分たちのチームが持っているプロダクトを見つめ直す機会が多く、チームでのテックロードマップを策定するといった、プロダクトの将来を見据えて物事を考えるようになってきた。来年頭からは目指すべき将来のために一歩ずつ進んでいく計画をチームで立てているので、それに関わることができるのは楽しみ。
来年からはチームの TechLead を引き継いで、自身が新たな TechLead となるので、これらの技術的な意思決定について、自分もチームメンバーも納得がいくように尽力していきたい。
これに加えて、スポットで副業もやっていた。主に gRPC 周りの機能開発・追加で、普段の業務とはかなり異なるアプリケーションおよびコードベースだったので楽しく開発を行うことができた。
技術
仕事でよく使っていた技術については今年はあまり変化がなかった。相変わらず Google Cloud 関連プロダクトと Kubernetes、Go、gRPC、Protocol Buffers を使っている。Protocol Buffers については、エンコーダとデコーダをフルスクラッチする機会があり、より理解が深まったと感じている。
会社のチーム内で行っている輪読会ではデータ指向アプリケーションデザインを読んでおり、この本からログの有用性について知ることができた。ログの append-only の性質を生かした、LSM ツリーベースのストレージエンジンや、線形化可能なストレージの実装はとても学びが多かった。
プライベートでは去年に引き続き、Web フロントエンド技術を使いつつ、年末に新たに Flutter を触り始めた。もともと初期の Android 開発経験はあったので、今と昔でまったく開発環境が違っていることに驚いた。React と似た記述と高速なライブリロード、複数のプラットフォームへのビルドができる点が非常に便利。Dart も初めて触ったが、文法自体は理解に苦しむところはなかった。今はまだ触っているだけなので、今後なんらかのアプリケーションを作ってみたい。
執筆
去年・一昨年に Software Design へ寄稿した記事を再編集した「エキスパートたちの Go 言語」が出版された。自分の担当分ではあまり差分はなかったが、pkg.go.dev への切り替えや go install
についての紹介を追加した。
会社のテックブログでは Merpay Tech Openness Month 2021 というイベントの一環で先程挙げた Protocol Buffers の内部実装に関する記事を執筆した。
個人ブログでは去年よりさらに書けていない…。これはインプットの量が少なかったことに起因しているのは間違いないので、来年はもっとインプット・アウトプットを増やしていきたい。
イベント登壇
Merpay Tech Fest 2021 という完全オンラインのイベントで「共通QRコード決済システムの裏側」という発表をした。これは去年関わっていた、d 払いとメルペイの連携の仕組みについての発表で、いつかどこかで話す機会が欲しいなと感じていたので良い機会だった。
去年と変わらず新型コロナによってリモート開催のイベントばかりだったので、個人的なイベント登壇については一切行っていなかった。
OSS
Evans と go-fuzzyfinder を今もメンテナンスしている。自ら大きな機能追加を行うことは少なくなっているが、いくつか Issue や Pull Request をもらっており、マイナーアップデートを行っていた。 また、Evans の紹介を社内向けに行ったりもしていた。Evans を使ってくれている人たちが身近にいるというのは言葉では言い表せない喜びがあって、OSS やってて良かったなぁと感じる。
GitHub Sponsors では去年に引き続き 4 名、新しく 3 名の方から支援をいただいた。本当にありがとうございます!
読んだ本
技術書
- Cloud Native Go
- モノリスからマイクロサービスへ
- 詳説データベース
一部はまだ読んでいる途中だが、どれも良い本で学びがある。
小説
最近マグリット表紙の新装版が出たので買った。めちゃめちゃおもしろい。
実用書
去年亡くなった祖父は植物栽培が趣味だったので、いくつか植物を自宅へ持ち帰ったら沼にハマってしまった。地元に帰るたびに少しずつ持ち帰っている。
漫画
- かぐや様は告らせたい 21~24 巻
- サマータイムレンダ 13 巻
- 亜人 17 巻
- ブルーピリオド 9~11 巻
- ランウェイで笑って 19~20 巻
- 正直不動産 1~13 巻
- 闇金ウシジマくん 1~46 巻
- 九条の大罪 1~4 巻
- 進撃の巨人 33~34 巻
- SHIORI EXPERIENCE 1 巻
- チェンソーマン 1~3 巻
- ルックバック
- 僕らの変拍子
九条の大罪が結構おもしろくて好き。
旅行
今年も新型コロナによりあまり旅行はできなかったものの、ちょいちょい行っていた。
鎌倉
2 月に日帰りでシュッと行った。コロナ禍ということもあり、観光客は少なく、のんびり歩くことができた。鎌倉で飲むビールは最高。
箱根・強羅
パートナーの誕生日に合わせて行った。初めて 3 万円クラスの部屋に泊まったが、部屋・景色・料理・温泉・接客のすべてにおいて値段以上の価値があって本当に良かった。必ずもう一度泊まりたい。
この旅行ではあまり観光をメインにせず部屋でゆっくり過ごそうと決めており、実際チェックインしてからチェックアウトするまでほとんどの時間を部屋で過ごした。客室露天風呂がついているのが神すぎる。
観たアニメ
- PSYCHO-PASS サイコパス 2
- ゆるキャン△ SEASON2
- アカメが斬る!
- アマガミSS
- オッドタクシー
- 私に天使が舞い降りた!
- Vivy -Fluorite Eye's Song-
- すばらしきこのせかい The Animation
- ウマ娘 プリティーダービー
- 小林さんちのメイドラゴンS
- ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン
- ガールズ&パンツァー 最終章 第3話
- プリンセス・プリンシパル Crown Handler 第1章
- 泣きたい私は猫をかぶる
- 竜とそばかすの姫
- フラ・フラダンス
- シン・エヴァンゲリオン劇場版:||
友人と定期的にやっているアニメを観る会で観たものは基本的にリアタイではないアニメばかりなのでわりと前のアニメも混ざっている。
個人的に今年はシン・エヴァがダントツで良かった。エヴァは旧エヴァも含めてすべて観ていたので、また EOE のようにならないか心配だったが、実際はそんなことはなく、その上すべてのエヴァンゲリオンにさよならしていたのでエヴァはようやく完結したのだなと感じることができた。
プリンセス・プリンシパル Crown Handler 第1章も無印の雰囲気が存分に出ていて良かった。第2章が公開されているのを唐突に思い出してまだ観ていなかった第1章を観たものの、第2章が観れる劇場がほとんど上映終了していたのでそちらを観るのはあきらめた…。
やったゲーム
- 月姫 -A piece of blue glass moon-
- ポケットモンスター ブリリアントダイヤモンド
- JUDGE EYES:死神の遺言
- LOST JUDGMENT:裁かれざる記憶
- シティーズ:スカイライン
JUDGE EYES と LOST JUDGMENT がめちゃめちゃおもしろかった。ストーリーがかなりエグくて良いのと、バンバン人をなぎ倒すことができるので楽しい。
植物
試しに今年は植物についても書いておく。前述したとおり、祖父の家から少しずつ植物を持って帰ったり、自分たちで買ったり、ふるさと納税でもらったりした。植物は毎日少しずつ成長していくので、フィードバックループを回したり仮説検証を行うのが好きなエンジニアと相性が良い趣味だと思う。
ここには写っていないガジュマルと、ハオルチアの姫椿錦がお気に入り。リトープスの生育はかなり難しくて試行錯誤している。
人生
自身に関しては、今年からパートナーとの同棲を始めたので日々の暮らしが非常に充実し、楽しいものとなった。若干の漠然とした不安はあったものの、いざ一緒に住んでみるとほとんどストレスなく生活ができているのでやはり波長があっているんだなと思った。東京の 3LDK 以上の賃貸の少なさや、ペット可賃貸の少なさから、今はマンションを買おうか検討していて、今年は非常に人生をやってきている年だったなぁと感じる。
自分以外のことで言うと、母方の祖母が癌になった。去年は父方の祖父が亡くなっているので、不幸が連続している気がしてしんどい。自分は見守ることしかできないけど早く良くなってほしい。
また、自分の両親の仲についてもあまり良くないのだと感じさせられる年だった。そういったこともあり、楽しい自分自身の生活だけに目を向けて、自分たち以外のことからは目を背けたいと思うことがしばしばあった。
終わりに
今年は嬉しいこと・楽しいことと同じくらい苦しいこと・しんどいことがあった一年だった。毎年毎年、少しずつ、確実に年齢を重ねて老いていっている現実に目を向けると恐ろしくなるが、こればかりはどうしようもない。自分のペースで向き合っていくしかないのだ。
できることなら来年は楽しいことの割合がより増えますように。